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2008年10月

望郷2

良い塩梅に寒くなってきた。

来客があり近所の寿司屋でぬる燗をやり、客人と供に帰宅。

もちろん痛飲。そして〆はこれ。

2008102819340001 2008102819340000

大鍋に乾麺のうどん(出来れば館林)をドバーっと煮る。

丼に納豆、卵、葱、鰹節、醤油を入れ一心不乱に練る。

そして最後にサバ缶を投入、更に練る。

食べ方は簡単。大鍋をそのまま卓袱台へ、そのままお椀へ直箸で直取り。そこへ練り上げた具を一匙。これで○。

あとはフゥーフゥー言いながら一気にかっ込む。

我が故郷では定番中の定番。「つっぱりうどん」場所に依っては「ひっぱり」とも。時としてその評価は引かれる場合もあるが、概ね好評である。故郷では程よく冷えてきた日曜の朝はこれで決まり。特に酔い覚めには千両の水と供にお奨め。

それと、大事な事を一つ。使用するサバ缶は訳あってこれ。0177s_sabamizu1

マルちゃんの「さば水煮」。

但し、巷に溢れているプルトップを引いてパッカーンと開く軟弱な代物では無い。缶切を使える方限定である。

巡礼2

今回は深川。良い街だ。

永代通りから一歩路地裏に入ると下町が覗ける

深川不動尊と富岡八幡宮の門前町。当然花街も。2008102717220000

往事を偲ばせる路地裏の飲み屋街。

遥か昔なら長谷川平蔵さんが闊歩してたりして。

そんな訳で、門前仲町でM氏と待ち合わせ。

いざ、出陣。

まずは大正13年創業の「大阪屋」2008102717200000_2

アーチドトップ型の白木のカウンター。

まずは酎ハイ梅割り、それに煮込み。

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カウンターの中央に鎮座している大鍋に串に刺されたまんまで煮込まれている。シロ(腸)フワ(肺)軟骨(食道)これらが程よい甘さで調和されている。関西エリアのどて煮に近い。いや旨い。

続いて2軒目は路地を挟んで直ぐご近所の「だるま」

店の前の呼び込みも看板娘も往事の名残か。そんな馬鹿な。でも本当に居た。

店も家族的なら、食べ物も家族的。地元の方に愛されてるんだなぁ。

と言う事で3軒目は原点回帰。2008102720520000

そう、屋台です。しかも不動尊の裏通り。

哀愁を感ぜずにいられない。

何だか分からない日本酒を銀色のチロリに入れ、燗にして茶碗に注いでくれる。つまみはもちろん煮過ぎたおでん。これが中々。

(注)食品衛生法なんて言葉はご法度。

 さて4軒目は一応チェーン店だが侮れない、「加賀屋」。ここはどこの店舗に行っても安心して呑めるクオリティーがある。本日は是にて終宴。

実は、その前に予定していた「河本」が閉まっていた。

開いていればこんな感じ。噂通りビビッた。よくぞ閉まっていてくれた。  Dsc000731

巡礼

昨日は師匠M氏と久々の巡礼。

まずは1軒目、南千住は大正12年創業の「大坪屋」

C0005396_6035151 場所柄が既にディープ!直ぐそこは泪橋ですから、その先は山谷ブルースですから・・

初訪問のお店は期待と不安でいつも心が躍ってしまう。さて、どうか。

外面、いいねぇ。内面、いいねぇ、いいねぇ。おばちゃんの超我儘、最高!

M氏と、とりあえずキンミヤのチューハイ。しっかり計ってグラスへ。そこで出ました、何やら怪しい琥珀色の液体。多分、ありゃ梅フレーバーだな。乾杯~ぃ。

と、お品書きを見て二人の動きは止まった。200円?何が?焼酎だけ?炭酸だけ?

何と・・チューハイ1杯200円。因みにどじょうの丸が350円。恐れ入った。

さて河岸を北千住へ移しての2軒目。

北千住と言えばここ。ご存知「大はし」、真打登場。Dsc01489a1

東京は三大煮込みの筆頭に挙げられる。

ここでもやはりキンミヤと、例の琥珀色。

久々の訪問だが、相変わらずの接客。気持ちが良い。聞いていないフリして、しっかり聞いてる。もはや神業だな。この度は名物の一つの肉豆腐とコリコリ肉厚の海鼠酢。文句無く旨い。これぞ名店。

さぁ~本日3軒目、千住は名店揃いの宿場町。何処に行こうか。

ここで、大盛り氏(ご本人のご要望により文字変)と合流。「藤や」を目指すも満員でフラれ、向かいの「徳多和良」も超満員。こんな時の為にある(失礼)大衆酒場「幸楽」。Ca340003_ksjkrk11

ここの特徴、千住では珍しく昼の12時より営業している。それとメニューが豊富。それから店が良い意味適当。そして店内が騒がしい。これぞ正に正調大衆酒場。時に店のおねえちゃんにパンツ(ズボンですよ)に水を溢されても全然平気、だって幸楽ですから。

この三軒、その店なりの独特なリズムがある。

大坪屋はおばちゃんがルンバ。大はしはおやじさんがシャッフル、幸楽は・・店がレゲエ。

般若湯

昔から寺社仏閣や寺町を巡るのが好きだ。

けして信仰心が強い訳ではない。が、何故か気になる。

殊更、窓に惹かれる。Koudaizikatoumado1

これは花頭窓、その外観から火灯窓とも言う。鎌倉時代に中国より伝来したそうだ。禅僧寺院によく使われるが、松本城や彦根城などにも見られる。

1124k0121 こちらは吉野窓。これも良い。妙に親しみを感じる。

京の遊郭、天下の名妓吉野太夫が由来らしい。だからか。

今にも檜の匂いが漂いそうだ。そうだ、檜と言えば、酒升だ。結局か。

広々とした本堂脇の板の間がいい、枯山水を眺めながら朧月を肴に今宵も一献。

我が意を得たり・・・か。色即是空。

スウィング

とは言ってもjazzでは無い。

saloon(酒場)へ向う二人のガンマン888cb1t1

ホルスターにはコルトピースのシングルアクション。

馬を留め、ジャスティン製のブーツのスパー(拍車)を蹴って、いよいよ酒場へ入る。その時のあのギィーギィー鳴るドア。そう、あれがスィング。

実はウエスタンも大好き。勿論、ネイティブアメリカンも。

勧善懲悪なストーリーはご愛嬌。なにせファッションが文句無しに好きだ。

ターコイズのジュエリー、インディゴブルーのフリンジの付いた洒落たシャツ、そしてシルバーバックルの細工の繊細さはどうだ!美しさはどうだ!

何より、常に呑んでる。(結局そこか!)しかも強~いヤツをショットでグイッと。

少し前だが映画ではyoung gunsが良かった。ビリーザキッドとワイアットアープ。

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それとこれ。「エズラブルック」

蓋がコルクで、開ける時の音がリアルだ。

つまみは勿論チリビーンズかビーフジャーキー。

          これで決まり。

さらば群青

偶然が三つ程重なっての群青忌。

その大人は、時と命のすべてを懸けた。21_2

「俺に是非を説くな・・・」

無条件にかっこいい。

甚だ門外漢ではあるが、爽涼で篤い忌であった。

行乞流転

自由律俳句の酒仙、もちろん種田山頭火。Chika4421 名の由来は納音から。

自由を愛し、人を愛し、自分を愛し。そして何より酒を愛した。

この人、かなり劣悪な環境の中を生きてこられた。

それ故か、いい加減で適当な性格らしい。しかし人には愛された。

愚直なのだ。31768381

「分けいっても分けいっても青い山」も良いが、

                   「うしろすがたのしぐれてゆくか」でしょう。

                   是非、一献差し合いたかった。

キンミヤ

花生食堂。食堂と謳ってはいるがほとんど酒場。Dsc131661

その佇まいから、一歩踏み入れるにはちょいと勇気が要る。しかも9割が常連さん。がしかし、入ったらこっちのもの。同郷の人情おかみさんと常連さんが暖かく迎えてくれる。店内は外観に劣らず歴史を感じる。

そこで供されるのが「キンミヤ焼酎」下町で絶大な人気を誇る。Img497279401 Img497277131

いいねぇ、いいねぇ。この顔。いつ見ても凛としてて。

なめこをしょっぱく煮て大根おろしを合えたやつでこれを飲ると最高。訳あって自分は試せないが、師匠M氏はここの糠漬けを絶賛。

花生と言い、キンミヤと言い、何も足さない、何も引かない、やっぱりいいねぇ。

今は昔

銀座は「ピルゼン」。

言わずと知れた正統派名門ビアホール。Ph06_021

これがまた渋くてカッコいいんだ、ボーイさん達が。純白で糊のピシッと利いたYシャツに細身のバタフライ。変に媚びらず、かと言って意気がらず。程よく気を遣ってくれる。

行けば必ず、ソーセージ、ジャーマンポテト、エスカルゴ、ピロシキ、ナポリタン。旨かった。これが我が家の定番メニュー。

Ph06_011 Pilzen1

休日の昼間ここに行くと、いつもゆる〜い風がゆる〜く流れていた。

残念ながら今はもう無い。

生蕎麦

Sobanoren1 Esobaphoto11 たかが蕎麦じゃないか、されど・・いや、やはりたかが蕎麦だ。所詮庶民の食べ物だ。

蕎麦と言えば、お江戸は神田、日本橋、麻布、浅草、上野広小路、名門名店が名を連ねる。

Sobatamagoyakis Sobanoris 十分承知してますよ。

でも天邪鬼、この度は松戸の「そば処関宿」

蕎麦が旨い、つゆが旨い、種物が旨い、酒が揃っている、風情が良い、そんなお店は巷に幾らでもあるね。

が、滅法値が張る店も跋扈している。

天抜きで正一合の菊正、湿気を嫌がり炭箱の上で焼く焼き海苔。濃い目の卵焼き。

贅沢至極、至福のひと時。

DARK

Taki21 立ち飲み。この国で一番多いのは東京だろう。その数多ある中の上野「たきおか」。鍵の字型のカウンターとビヤ樽のテーブル。朝7:00からの営業で、呑み助&自由人には堪えられない。サンクチュアリ。言い過ぎか。

赤ウインナーや蕗の煮物、身欠きにしん、どれも180円。たまには奮発して(と言っても400円)特製スタミナ煮込みは普通に美味い。1209576790768163033081

そんな事より、居る居る。一家言ありそうな親父サムライが。このサムライ風貌もサムライ。髪の毛を後ろで束ね。小豆色の粋な着流しに、雪駄履き。長差しや胴狸こそ携えていないが、正に侍。

混雑して来た店内で、酔った勢いの若い衆がサムライにお小言を食らった。

「ここじゃDARKだろうが」呟く様な低い声。

うん?ダーク??全神経を集中して聞き耳を立てると、混雑して来たらカウンターに対して半身、つまり正面を向かず斜めに構えろと。ダークダックスみたいにと。・・・ダークって・・

紛れも無いサムライである。しかもちょっとお茶目な。

望郷

毎年秋晴れの9月中旬から今頃まで、何故か落ち着かない。やたらそわそわする。何故だ。そうだ。芋煮だ。馬見ヶ崎川だ。Dscf00151 血が騒ぐのだ。

この時期我が故郷山形は、子供会・町内会・同級会・友達・職場・親戚あらゆる括りで芋煮会をやる。馬見ヶ崎川にて。しかも朝から。呑む・食べる・呑む・食べる・寝る・また呑む、そして大破轟沈。

この節、山形の人々はやたらと生き生きしてるよね。そしてこの宴が終わると、いよいよ冬を迎える心構えが出来る気がする。Img552746701

故郷を遠く離れた今も、我が家を訪れる客人には、芋煮と納豆汁は無理矢理にでも食べて頂く。里芋の嫌いなM4中のK先生ですら、我が家の配偶者兼料理人の勢いに圧されて大人しく食べて頂く。よしよし。            

あ〜あ、田舎はいいねぇ、帰ろっかな〜・・・

きつね

落語が好きだが通ではない。好きな噺家はいるが贔屓はいない。そんな訳で、たま~に上野鈴本に顔を出す。

何食わぬ顔で木戸銭を払い、売店へ直行。あった、あった。上野の老舗「きつね寿司」のいなりのり巻き560円也。Inari11 Inari21

寿司とガリが甘ったらくないので、つまみになるんだなぁ、これが。

って事は、当然お酒。ところが鈴本、ビールはあるが日本酒が置いてない。そっちがその気なら上等ざんすよ。ポケットからモバイルお酒(一般的にはワンカップと呼ばれています)落語にはやっぱ日本酒でしょうよ。

一目散に高座が見下ろせる一番上の席に陣取り、パッカ~ンぐび~っと一杯。至福の時。

残念ながら、現在は「きつね寿司」も無くなり、某チェーン店が稲荷寿司を提供しているとの事。つまんねぇ~な。

伊勢藤

「いせとう」と読む。言わずと知れた神楽坂の名店居酒屋。

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神楽坂の毘沙門天より道を挟んだ路地を行くと、正にそこに異空間が広がり周りの喧騒が消え、時が佇む。

そんな伊勢藤をM氏と供に巡礼したのは7月の暑い日。路地からお店までのアプローチが実に良い。さすが神楽坂。格子戸をあけると小上がりになっていて、正面に囲炉裏。夏である。ここの自慢は白鷹のみの上燗酒。感激的に旨い。それもその筈、店主が今正に真剣勝負の如くお燗番に専念されている。土鈴を合図にまずは定番の、おまかせ一汁四菜が運ばれてそこで気が付いた。ほぼ満席。なのにそれを感じさせないほどの森閑。お見事。

このお店を訪れる前に多少の経験が必要かも知れない。別に寄せ付けない雰囲気は無い、しかしその方がこのお店の本質の良さが分かる気がする。

長居は無用。心地よい緊張感の中、M氏と供に唸りながら神楽坂を降りてきた。名店である。

麺2

そんな訳で、冷ったい肉そば。2cb654556e61ec970ca44de149d945ed1

山形は河北町が発祥の鶏肉ベースで、汁のある日本蕎麦。澄んだ汁だが濃厚で重厚な味。動物系脂の汁を冷やせば普通は凝固する。だが、冷ったいラーメン同様澄み渡る。山形独自の歯応えのある田舎蕎麦とこの汁、絶品。

東京060921_0041は台東区竜泉にある「角萬」冷やし南蛮そば通称ヒヤニク。まあこれもありだろう。豚肉と葱、麺は蕎麦とうどんの間。冷やしというより常温。850円

東京新橋は「そば処港屋愛宕」。ここにも冷やし肉そばがある。外見はモノトーンでおよそ蕎麦屋とは思えない。店内へ進めばBGMにjazz。しかも立ち食い。最近この手の、如何にもフードコーディネーターが入ってます的な外食産業が多過ぎやしないか。200512272145061

どんぶりに麺、つけ汁用の猪口。卓上には生卵・刻みネギ・天かす・全て無料取り放題。

つけ汁を見て驚いた。あっ、赤い。油の皮膜が確かに赤い。正体はラー油。外も中も物も全てアバンギャルド。

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面白くない、中々旨い。まぁ、これも一興であろう。

無類の麺好きだ。中華そば、生(き)そば、うどん、パスタ(ナポリタン限定)焼きそば、等々。この度はつけ麺。 

ところで、なんでも我が故郷(山形)はラーメンの消費量が全国一だそうだ。(と言う事は世界一?)確かに良く食べる。なんせ夏にもラーメンをせっせと食べる。冷ったい150x150_2620181ラーメン(つったいと呼んで頂きたい。)所謂巷の冷やし中華とは別物で、普通のラーメン同様に普通にスープがある。だが冷たい。

20年近く前、人に連れられて新宿西口小田急ハルク裏の本来はチャーシュー麺で有名な「満来」へ行った。当時はまだつけ麺の認知度が低く、へぇ〜、なんて思いながら注文した。一口食べて 秒殺。普通盛りでも中々の量がある。気付いたら完食。今主流のギトギト系や、やたらと魚だし系とは違い、程よい油、程よい酸味、そこに絶妙な仕上がりのチャーシューと、全体のバランスが良い。麺は平打ちぢれ麺で、これまたスープとの相性抜群。

今も新宿近辺をかすめる時は必ず寄る。

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現在は残念ながら当時のお店は存在しない。でも大丈夫。当時から長年チーフをされてた方が直ぐご近所に「ほりうち」としてお店を開業されている。注文時に濃いめで、と頼めば昔通りのものが出てくる。

根津の甚八

世の中には、この人には勝てねぇ〜や、と思う人が時として現れる。ギタリストで言えばクラプトン、新版画家では川瀬巴水、カヌーイストでは野田知佑、等々・・・そんな方々の事を勝手に師匠と呼ぶ事に決めている。

M氏。聞けば誰もがご存知の食品系大手会社にお勤めで、しかも重職に就いてらっしゃる。酒席に関わる事、その他全て(品格・量・質・粋・侘び・寂び)において敵わない。なので師匠。

よく二人で巡礼と称し新規開拓の酒場巡りに出る。

「根津の甚八」もそんなお店。昨日も師匠とO森氏をはじめその会社の方々とご一緒して頂いた。

築100年と言う佇まいは内も外も圧巻。しかもそれらのお店にありがちな、勘違いの高慢さも無い。ちょいと憎まれ口をP101002111叩くと、多少の改善点もある。が、それはそれ。実に落ち着く。

これらの歴史と伝統のあるお店が東京から段々消えてゆくのは誠に寂しい限りだ。文化遺産として何とか残せないものか。

酒の飲み方でその人の品格が分かる。昔、そんな事を親に聞かされた記憶がある。下衆な飲み方はするなとも。

ところで、時代劇が好きでその手のTVやDVDをよく観るが、度々居酒屋のシーンが出る。

昔の役者さんは、みんな旨そうに呑むねぇ。

独断で、故市川雷蔵と夏八木勲が双璧であろう。何しろ品がある。

雷様は背筋をピンと伸ばし、右手は懐に仕舞い左手で白磁の背高徳利の首辺りを持って注ぎ、そして一旦徳利を置き、同じ左手で口広猪Photo口を口に当てる。かっこいい

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